札幌高等裁判所 昭和54年(ラ)40号 決定
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【判旨】
一本件抗告の趣旨及び理由は別紙記載のとおりであるが、その抗告理由の要旨は、前記不動産競売事件において、利害関係人である抗告人に対し競売期日の通知がなされないまゝ競売手続が進行され前記競落許可決定がなされたが、このように利害関係人に対する競売期日の通知を欠く競落許可決定は競売法二七条二項に反するもので違法である。すなわち同条同項の競売期日の通知は、すくなくとも書留郵便をもつてすべきものであるところ、原裁判所はこれを普通郵便で発送したため抗告人に到達していないものであつて、右通知を普通郵便により行うことは許されないものである。よつて、右競売期日の通知を欠く違法は、同法三二条で準用する民事訴訟法六七二条一号にいう執行を続行すべからざる事由に該当するから抗告の趣旨記載の裁判を求めるというものである。
二競売期日の通知の方法については競売法に何らの規定はないが、民事訴訟法二〇四条の規定は右利害関係人に対する競売期日の通知に準用があるから、この通知は競売裁判所が相当と認める方法をもつてこれをなしうるのであつて、必らずしも民事訴訟法の規定する送達の方法に依ることを要せず、普通郵便による通知も許されるものと解される。そして競売法二七条二項は、発信主義をとつていることはその規定上明らかである。ところで、本件記録によれば、昭和五四年九月五日午前一〇時の本件競売期日の通知書は、同年八月三日普通郵便により抗告人に発送されたことが認められる。
そうすると、抗告人の主張は失当であつて採用することができないし、その他本件記録を精査しても原決定にはこれを取消すべき違法の点は発見できない。
(安達昌彦 渋川満 大藤敏)